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論文

Dislocation densities and intergranular stresses of plastically deformed austenitic steels

友田 陽*; 小嶋 真由美*; Harjo, S.; Gong, W.*; 佐藤 成男*; Ung$'a$r, T.*

Materials Science & Engineering A, 743, p.32 - 39, 2019/01

 被引用回数:25 パーセンタイル:80.65(Nanoscience & Nanotechnology)

Heterogeneous plastic deformation behavior of $$< hkl >$$ oriented individual grains-family with respect to the tensile direction in austenitic steels was studied using electron back scatter diffraction (EBSD) and neutron diffraction (ND) measurements. The kernel averaged misorientation value determined by EBSD for a plastically deformed specimen was different in grain to grain, suggesting different dislocation densities. Such insights obtained from the surface observations with EBSD were quantitatively evaluated as bulk-averaged data using ND. The convolutional multiple whole profile fitting (CMWP) for ND profiles has revealed different dislocation densities in $$< hkl >$$ oriented grains-families, showing good coincidence with the EBSD results in trend.

論文

Swelling of cold-worked austenitic stainless steels irradiated in HFIR under spectrally tailored conditions

若井 栄一; 橋本 直幸*; Robertson, J. P.*; 沢井 友次; 菱沼 章道

Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part.1), p.352 - 356, 2002/12

 被引用回数:11 パーセンタイル:58.11(Materials Science, Multidisciplinary)

ORNLのHFIR炉等で中性子のエネルギースペクトルを調整した照射をオーステナイト-ステンレス鋼に行い、スエリング挙動に対する冷間加工と添加元素の効果を調べた。弾き出し損傷に対するヘリウムの生成速度を約15appmHe/dpaに調整して、400$$^{circ}$$Cで17.3dpaまで照射した。試料は20%冷間加工したJPCA,316R、及び炭素濃度を0.02%に低減し、ニオブやチタンを添加した材料(C及びK材)である。照射によってこれらの材料中にはキャビティ,転位ループ及び炭化物が形成した。冷間加工したJPCAと316R材のスエリングはそれぞれ0.003%,0.004%となり、溶体化処理材に比べてやや小さくなった。また、CとK材ではそれぞれ0.02%,0.01%となり、冷間加工によってスエリングが著しく抑制された。以上のように、炭素とニオブたチタンの同時添加に冷間加工を加えることで400$$^{circ}$$Cでのスエリングは抑制された。

論文

Formation and migration of helium bubbles in Fe-16Cr-17Ni austenitic alloy at high temperature

小野 興太郎*; 荒河 一渡*; 大橋 正宏*; 倉田 博基; 北條 喜一; 吉田 直亮*

Journal of Nuclear Materials, 283-287(Part.1), p.210 - 214, 2000/12

 被引用回数:26 パーセンタイル:81.83(Materials Science, Multidisciplinary)

電顕付設イオン照射装置を用いて、オーステナイト鋼中のヘリウムバブルの形成過程をその場観察した。その結果、1~2nmのバブルは900$$^{circ}C$$以上で動き始め、ランダム運動をしながら合体・成長を行った。そのバブルの動きを測定し、この動きがブラウン運動であることを明らかにした。また、バブルの移動度に1100$$^{circ}C$$で1$$times$$10$$^{-19}$$~2$$times$$10$$^{-18}$$m$$^{2}$$/sであることがわかった。さらに、バブル近傍をEELS測定した結果、バブル表面にオーステナイトの構成元素の内、Niが偏析していることをつきとめた。

報告書

博士研究員による平成9年度及び平成10年度研究概要報告

技術協力課*

JNC TN1400 2000-006, 68 Pages, 2000/07

JNC-TN1400-2000-006.pdf:2.18MB

機構は、博士の学位をもった若手研究者の人材育成を図るため、平成9年度から博士研究員制度を導入した。同制度は、機構の先導的、基礎・基盤的な研究業務に関連して、独創性に富んだ若手研究者から研究テーマを公募する。若手研究者には、1$$sim$$3年間の期間に機構の承認した自らの研究テーマを自主的に遂行し、研究者としての業績を得させるとともに、機構の研究業務を効率的に推進することを目的としている。本報告書は、平成9年度及び平成10年度に実施した博士研究員による研究テーマの実施結果についてその概要をまとめたものである。

報告書

博士研究員による平成11年度研究概要報告

技術協力課*

JNC TN1400 2000-004, 93 Pages, 2000/07

JNC-TN1400-2000-004.pdf:4.27MB

機構は、博士の学位をもった若手研究者の人材育成を図るため、平成9年度から博士研究員制度を導入した。同制度は、平成11年度で3年目を迎え、当初の目的を達成し、研究を終了した博士研究員も出始めている。同制度は、機構の先導的、基礎・基盤的な研究業務に関連して、独創性に富んだ若手研究者が1$$sim$$3年間の期間に機構の承認した自らの研究テーマを自主的に遂行し、研究者としての業績を得るとともに、機構の研究業務を効率的に推進することを自的としている。本報告書は、平成11年度に実施した博士研究員による研究テーマの実施結果についてその概要をまとめたものである。なお、17件の研究テーマのうち、5件の研究テーマが平成11年度で終了した。

報告書

鉛冷却炉における炉心材料の腐食に関する調査・検討

皆藤 威二

JNC TN9400 2000-039, 19 Pages, 2000/03

JNC-TN9400-2000-039.pdf:0.66MB

高速増殖炉(以下FBRという。)の実用化戦略調査研究の一環として、冷却材として鉛を用いた場合の炉心材料の腐食について調査を行い、次のような知見が得られた。1.鉛-リチウム環境下でのステンレス鋼の腐食はNiの溶出が主要因であるため、Ni量の多い高Ni鋼ではとくに腐食が大きく、つぎにオーステナイト鋼、そしてフェライト鋼と順に耐食性がよくなる。2.オーステナイト鋼の溶出速度Da(mg/mの2乗/h)、およびフェライト鋼の溶出速度Dfはそれぞれ「log10Da=10.7873-6459.3/T」「log10Df=7.6185-4848.4/T」として表される(T:温度(K))。これら各材料の溶出速度Dに基づき、「C=(D$$times$$t)/$$rho$$$$times$$10のマイナス3乗」として腐食量C($$mu$$m)を評価することができる(t:時間(hr)、$$rho$$:各材料の密度(g/cmの3乗))。3.上記評価式を用いてオーステナイト鋼およびフェライト鋼の腐食量を推定した結果、フェライト鋼に対しオーステナイト鋼の腐食は非常に大きく、400$$^{circ}C$$で約6倍、600$$^{circ}C$$以上になると20倍以上の腐食量となった。鉛-リチウム環境下での現実的な使用温度は、オーステナイト鋼で400$$^{circ}C$$(30000hrで約60$$mu$$mの腐食量)以下、フェライト鋼でも500$$^{circ}C$$(30000hrで約80$$mu$$mの腐食量)以下と考えられる。

報告書

炭酸ガス冷却炉におけるオーステナイト系炉心材料の腐食に関する調査・検討

水田 俊治; 上平 明弘; 鵜飼 重治

JNC TN9400 2000-032, 38 Pages, 2000/03

JNC-TN9400-2000-032.pdf:1.2MB

実用化戦略調査研究において炭酸ガス冷却炉の炉心材料としてオーステナイト鋼を用いる場合には、炭酸ガスによる腐食を評価しておく必要がある。そのため、オーステナイト鋼の炭酸ガス腐食特性等に関する文献について調査し、炭酸ガス腐食に影響を与える因子について評価した上でデータの選定を行い、PE16、20Cr/25Ni/Nb、18Cr-8Ni及びJNC材について炭酸ガス腐食式を策定した。オーステナイト鋼の炭酸ガス腐食式は放物線則に従うとして文献データの上限式によって、表すことにした。炭酸ガス腐食データのないJNC材(PNC316, PNC1520, 14Cr-25Ni)については、Fe-Cr-Ni系において重量減少の等しい領域にある18Cr-8Ni鋼をベースにして、炭酸ガス腐食に影響を与える因子の最も大きいと考えられるSi添加量の影響について評価し腐食式を策定した。また、JNC材の高Ni鋼については20Cr/25Ni/Nbにより策定された式(省略)を適用することにした。

報告書

改良オーステナイト最適化鋼の開発(II) - 試作被覆管の炉外試験評価 -

上羽 智之; 水田 俊治; 鵜飼 重治

JNC TN9400 2000-028, 41 Pages, 2000/03

JNC-TN9400-2000-028.pdf:2.52MB

改良オーステナイト最適化鋼(14Cr-25Ni鋼)は改良オーステナイト鋼(15Cr-20Ni鋼)の更なる耐スエリング性能を改善するため改良を行っている炉心材料である。この改良では照射中の析出物の微細・安定化を図るために、Ti,Nb,V,Pを複合添加し高温溶体化処理によってマトリックスに固溶させている。更に、最終冷間加工において加工度の増加と同時に残留応力を低減化している。14Cr-25Ni鋼の試作被覆管について実施している炉外試験のうち、組織観察(製品まま)、固溶量測定、結晶粒度測定の結果を評価し、以下の結果が得られた。(1)組織観察では、粒内に球状の析出物が認められた。EDXによる組成分析の結果、この析出物はTi,Nbの複合炭窒物[Ti,Nb(C,N)]がほとんどであった。(2)固溶したTiとNbの添加量に対する割合はそれぞれ70%、30%程度であった。未固溶のTi,Nbは未固溶CとMC型の炭化物を形成している可能性がある。(3)添加元素をマトリックスに十分に固溶させるために溶体化処理温度を高温にすると結晶粒が粗大化しやすくなり、超音波探傷検査におけるシャワーエコーの発生原因となる。結晶粒度測定の結果、Nbの添加量を標準鋼(0.2wt%)よりも少なくした鋼種(0.1wt%)では粗大粒の発生が少なく、Nb添加量の減少による結晶粒度制御の効果が確認できた。また、合金元素の固溶を促進させるために溶体化処理温度を高くしても、例えば中間冷間加工度を高めにすると同時に中間熱処理温度も高くするなど中間冷間加工と中間熱処理の条件を適切に設定することにより結晶粒の粗大化を抑制できる可能性がある。

報告書

「常陽」照射試験サイクル報(第33サイクル)

照射管理課*

JNC TN9440 2000-002, 157 Pages, 2000/02

JNC-TN9440-2000-002.pdf:5.44MB

本報告書は、第33サイクルの照射試験終了に伴う運転実績、照射実績、第34サイクルの照射予測等の各種データについて関係者への周知、活用を図ることを目的にまとめたものである。第33サイクルの主な照射試験は以下のとおりである。・「もんじゅ」燃料ピン照射試験、改良オーステナイト被覆燃料ピン照射試験、太径燃料ピン照射試験、フェライト鋼被覆燃料照射試験、太径中空燃料ピン照射試験、炭・窒化物燃料照射試験(以上B9)・日仏交換照射(C4F)・太径燃料ピン照射試験(バンドル照射:C6D)・吸収ピン破損限界照射試験(AMIR-6)・「もんじゅ」被覆管材料等照射(CMIR-5)・炉心材料照射(CMIR-5-1)・大学連合からの受託照射(SMIR)・「もんじゅ」サーベイランスバックアップ試験(SMIR)・実証炉及び大型炉用構造材料の材料強度基準策定への反映(SMIR)・スペクトル効果及び加速照射効果確認試験(UPR-1-5)また、第33サイクルにおける炉心燃料の最高燃焼度はPFD516の64,300MWd/t(要素平均)である。

報告書

CMIR-2照射Fe-15Cr-20Ni系モデル合金の照射後試験(1); 照射誘起偏析に及ぼすシンクの影響および溶質原子のサイズ効果

神田 北斗; 山県 一郎; 堂野前 貴子; 赤坂 尚昭

JNC TN9400 2000-046, 24 Pages, 2000/02

JNC-TN9400-2000-046.pdf:1.1MB

オーステナイトステンレス鋼では照射により、溶質原子が表面や結晶粒界等に偏析し、合金組成が局所的に変化する事が知られている。粒界偏析挙動を詳細に調べ、理解するために高速炉炉心材料として開発中であるPNC1520の基本合金系であるFe-15Cr-20Ni合金に、原子サイズの違いを考慮したSi,Moを各々添加したモデル合金について照射誘起偏析を検討した。高速実験炉「常陽」により476$$^{circ}C$$、3.5$$times$$10の26乗n/mの2乗(E$$>$$0.1MeV)の条件で照射された試料を、透過型電子顕微鏡(TEM)とエネルギー分散型X線分光分析装置(EDS)により微細組織の観察および溶質濃度を測定した。照射誘起結晶粒界偏析挙動は概ね溶質原子のサイズ効果に従っており、Feよりサイズの大きな(oversize)原子は結晶粒界で枯渇し、小さな(undersize)原子は濃化した。またボイド表面における偏析は結晶粒界とほぼ同等であり、析出物界面における偏析はこれらよりも大きい傾向を示した。また粒界によっては粒界近傍にボイドの存在しないボイド欠乏帯が存在していた。その生成理由の一つとして粒界移動現象によりボイドが掃き出されたことが考えられる。

報告書

改良オーステナイト鋼の炉内クリープひずみ挙動評価式の策定

水田 俊治; 鵜飼 重治; 上平 明弘

JNC TN9400 99-082, 60 Pages, 1999/10

JNC-TN9400-99-082.pdf:1.52MB

FFTF/MOTAで照射された内圧封入型クリープ試験片について、照射材料試験室で被覆管部分の照射後密度測定を実施して、スエリングひずみとクリープひずみを精度良く分離することにより、照射クリープ係数を算出した。その結果、照射量依存項の係数(B0)とスエリング依存項の係数(D)は、PNC316鋼、15Cr-20Ni鋼及び14Cr-25Ni鋼で統一して表すことができ、照射中の熱クリープひずみ係数はそれぞれの鋼について各々策定した。得られた成果は以下のとおりである。(1)応力の効果によるスエリングは405$$sim$$605$$^{circ}C$$の温度範囲で認められ、応力レベルの高い方がスエリングは増加傾向にあることがわかった。(2)PNC316鋼と15Cr-20Ni鋼について算出した照射クリープ係数の値は、20%CW316S.S.,CW316Ti及びCW15-15Tiについて求められた海外報告値と同程度の範囲にあることがわかった。(3)FFTF/MOTA材料照射試験で求め礁射クリープ係数を用いて、燃料ピンのクリープひずみを適切に表すことができた。

報告書

Simulation of creep test on 316FR stainless steel in sodium environment at 550$$^{circ}C$$

Satmoko, A.*; 浅山 泰

JNC TN9400 99-035, 37 Pages, 1999/04

JNC-TN9400-99-035.pdf:1.54MB

本研究ではFortranを用いた解析により、高速炉条件を模擬して550$$^{circ}C$$のナトリウム中で行われた単軸クリープ試験結果をシミュレートし、浸炭が316FRのクリープ挙動に及ぼす影響を評価した。解析は試験と同様に、2段階で実施した。第1段階として、クリープ試験の直前に負荷される降伏応力よりも大きい荷重あるいは応力を弾塑性挙動で模擬した。第2段階では負荷荷重が一定に保たれクリープが生じる。断面減少により応力が増加するため、塑性成分も考慮する必要がある。これを、弾塑性クリープ挙動を用いて模擬した。時間の経過とともに浸炭が生じるが、これは経験的式により評価した。浸炭により、降伏応力の増加、クリープひずみ速度の減少およびクリープ破断強度の増加が生じる。このようにして作成したモデルにより、ナトリウム中クリープ試験のシミュレーションを行うことができる。表層近傍の材料では浸炭が生じると、材料特性が変化し、応力分布が一様でなくなる。これにより応力集中が生じ、損傷を受ける。損傷クライテリアを導入することにより、き裂発生およびき裂進展の評価が可能となる。高応力では、クリープ強度ではなく引張り強さが破損クライテリアとなる。しかし、低応力では、クリープ強度が破損クライテリアとなる。この結果、高応力では、ナトリウム中クリープ破断時間は大気中よりも短い予測となるが、26kgf/mm2乗以下の応力では、ナトリウム中クリープ破断時間は大気中と等しいかやや長い予測となる。定量的には、浸炭の影響は、550$$^{circ}C$$では大きくない。この結果は試験と良く一致した。

報告書

熱応力緩和型板状傾斜機能材料の試作と評価,1

林 和範; 平川 康; 加納 茂機; 吉田 英一

PNC TN9410 98-048, 56 Pages, 1998/03

PNC-TN9410-98-048.pdf:7.03MB

熱応力緩和を目的とした板状の傾斜機能材料の試作を行い、特性評価を行った。減圧プラズマ溶射法により、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$とSUS316L系またはY$$_{2}$$O$$_{3}$$とSUS316L系において、SUS316Lを基板とし、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$またはY$$_{2}$$O$$_{3}$$の組成が0%から100%まで20%おきに変化するようにした6層構造の板状傾斜機能材料を形成した。皮膜断面の観察からクラックなどの欠陥は見られず、硬度は基板から表面に向かって連続的に上昇した。また、X線回折から、SUS316LおよびY$$_{2}$$O$$_{3}$$は原料粉末と皮膜で構造変化は見られなかったが、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$は皮膜に$$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$以外に$$gamma$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$が見られた。この試作材について、823Kまたは923Kのナトリウムに3.6Ms(1000時間)の浸漬試験を実施したところ、傾斜機能皮膜に剥離やクラックが生じ、溶射粒子間の結合力に問題があることが明らかとなった。これを改善するために、溶射時の雰囲気圧力を変化させて皮膜を作成し、断面組織観察、硬度測定および構造解析を行った。その結果、圧力が高い溶射条件で形成した皮膜の方が、ち密になる傾向があったため、その条件で傾斜機能材料の試作を行った。

論文

Microstructural evolution of welded austenitic stainless steel irradiated in HFIR target experiments

沢井 友次; 芝 清之; 菱沼 章道

Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.1997 - 2001, 1998/00

 被引用回数:3 パーセンタイル:31.85(Materials Science, Multidisciplinary)

改良ステンレス鋼JPCAに電子ビーム溶接を行い、母材及び溶接部から採取した試験片をHFIRターゲットキャプセルで照射した。照射温度は300,400及び500$$^{circ}$$Cであり、照射量は17dpaであった。300$$^{circ}$$Cでは、キャビティーは2nm以下であり試料によるミクロ組織変化はほとんど見られなかった。400$$^{circ}$$Cではキャビティーサイズは若干大きくなるが(最大8nm)、ヘリウムガス圧によるバブルと推定される。これに比して500$$^{circ}$$CではJPCA溶接部試験片中に最大30nmまでのキャビティーが観察され、これらはボイドであると推定される。溶金部試料では最終凝固部分にチタン等のスエリング抑制元素が偏析した結果、500$$^{circ}$$Cでのミクロ組織変化は不均一であり、初晶に対応する凝固セル中央部では顕著なボイドの発生、成長により耐スエリング性劣化が見られる。凝固セル界面ではキャビティー密度は高いものの、全て微細なバブルにとどまっておりスエリングは少なかった。以前の超高圧電子顕微鏡による実験結果とは完全に一致しないが、ヘリウムの発生する照射環境でも、改良ステンレス鋼の耐スエリング性が溶接によって劣化することが示された。

論文

Development of a miniaturized hour-glass shaped fatigue specimen

三輪 幸夫; 實川 資朗; 菱沼 章道

Journal of Nuclear Materials, 258-263(PT.A), p.457 - 461, 1998/00

 被引用回数:15 パーセンタイル:74.78(Materials Science, Multidisciplinary)

IFMIF等を用いた、核融合炉構造材の照射特性を調べるうえで必要な試験技術の内、微小な試験片を用いた疲労試験方法の開発を行った。試験片は外形が25.4mm$$times$$5mm$$times$$1.5mmで、試験部が直径1.25mm、曲率が10mmの砂時計型疲労試験片である。この試験片を用いて、径方向歪制御の、完全両振り型の疲労試験を0.1%/sの歪み速度で、大気中、室温にて行った。その結果、歪範囲が1.5%~0.8%の間では、オーステナイト系ステンレス鋼の疲労寿命は、大型の試験片の疲労寿命とほとんど同じくらいであった。また、試験機荷重軸のずれの影響を調べ、100$$mu$$m程度までのずれが許容される可能性のあることがわかった。

報告書

オーステナイトステンレス鋼の照射損傷組織に関する研究

浜田 省三

JAERI-Tech 97-041, 180 Pages, 1997/08

JAERI-Tech-97-041.pdf:13.34MB

このレポートは、これまで著者が行ってきたイオン及びHFIR照射実験等によって得られた照射損傷組織に関する主な実験結果をまとめたものである。内容は6章から構成されている;第1章は緒言、第2章はオーステナイト鋼におけるイオン照射損傷組織の深さ分布に関するもので、損傷組織の断面観察のためのTEM試料作成技術の開発、イオン照射損傷の深さ分布に関する実験値と計算値の比較検討、第3章は2層から成るステンレス鋼のイオン照射下での相の安定性について述べた。第4章はオーステナイト鋼の中性子照射損傷に関する基礎理論、HFIR照射の特徴、中性子照射したTEM試料の放射能を低減化するための技術開発、第5章はHFIRで重照射したオーステナイト鋼の微細組織変化について述べ、第6章では全体をまとめて総括とした。

論文

Effect of triple beam irradiation on microstructural evolution in austenitic stainless steel

浜田 省三; Y.C.Zhang*; 三輪 幸夫; 八巻 大樹

Radiation Physics and Chemistry, 50(6), p.555 - 559, 1997/00

 被引用回数:9 パーセンタイル:59.76(Chemistry, Physical)

オーステナイトステンレス鋼をトリプルビーム照射して、微細組織に及ぼすトリプルビームの照射効果を調べた。照射は12MeV Ni,35keV H及び1MeVのHeのトリプルビームを用いて、300~400$$^{circ}$$Cで同時照射によって行った。照射後クロスセクション法により薄膜試料を作製し、透過電子顕微鏡観察に供した。観察の結果、トリプルビーム照射領域とそうでない領域では、転位ループの数密度に大きな差が見られた。すなわち、トリプルビーム照射された領域での転位ループの数密度は、Niイオンによりはじき出し損傷のみを受けた領域でのそれと比べて、同程度の損傷量であるにも拘らず、かなり低い。このことから、比較的低い温度でトリプルビーム照射したオーステナイト鋼では転位ループの成長・移動が促進されることが考えられる。

報告書

冷却材温度ゆらぎ現象の解析的評価手法の開発(X) 境界要素法コードBEMSETによる構造物熱的応答基本特性の検討

村松 壽晴

PNC TN9410 96-136, 92 Pages, 1996/05

PNC-TN9410-96-136.pdf:2.53MB

高速炉の炉心出口近傍では,炉心構成要素毎の熱流力特性(集合体発熱量,集合体流量)の違いから,炉心燃料集合体間あるいは炉心燃料集合体-制御棒集合体間などで冷却材に温度差が生じ,それらが混合する過程で不規則な温度ゆらぎ挙動が発生する。この温度ゆらぎを伴った冷却材が炉心上部機構各部(整流筒,制御棒上部案内管,炉心出口温度計装ウェルなど)の表面近傍を通過すると,冷却材中の不規則な温度ゆらぎが構造材中に伝播し,その材料は高サイクル熱疲労を受ける(サーマルストライピング)。特に,冷却材として液体金属ナトリウムを使用する高速炉では,大きな熱伝導率を持つナトリウムの性質から,この熱疲労に対する配慮が必要である。本研究では,構造物熱応答挙動を容易に解析評価できるようにするために開発されている境界要素法コードBEMSETを用い,各種の温度過渡条件(正弦波温度過渡,一様乱数温度過渡および正弦波上に一様乱数を重畳させた温度過渡)下におけるSUS316製円筒構造物の熱的応答基本特性を検討した。この検討の結果から,温度過渡挙動が明瞭な周期性を持たない実際の高速炉プラントを評価の対象とする場合には,炉内構造物の熱的応答特性は流体中の不規則温度ゆらぎ挙動に強く依存するととが考えられるため,これを発生させる乱流現象の評価が極めて重要であることを明らかとした。

論文

Radiation induced swelling in welded austenitic stainless steel

沢井 友次; 芝 清之; 深井 勝麿; 菱沼 章道

6WS-96: 6th Int. Welding Symp. on the Role of Welding Science and Technology in the 21st Century, 2, p.483 - 488, 1996/00

核融合炉の炉心構造材料として短期的には最も有力な候補材料であるオーステナイト鋼に対して、溶接を行った場合の照射によるミクロ組織変化、特にボイドスエリングを母材と比較した。用いた照射手段は超高圧電子顕微鏡、分裂炉(HFIR、ORR)である。このうちORR照射では、照射温度が400$$^{circ}$$Cと低かったために母材と溶金部のスエリングの差はなかったが、超高圧電子顕微鏡照射では溶金部と溶接熱影響部では母材よりスエリングが大きく、これは特に溶金部で顕著であった。(照射温度は500$$^{circ}$$C)。HFIR500$$^{circ}$$C照射でも、溶金部のスエリングは、過去の母材データに比して大きかった。これら溶金部でのスエリング増加は、溶金部凝固組織中でのスエリング抑制元素の偏析と関連している。照射条件の差により、超高圧電子顕微鏡で照射した溶金部では、ボイドの発生が不均一ミクロ組織を生じさせていたが、原子炉照射ではボイドの成長が鍵であった。

論文

原子炉用先進材料の開発

菱沼 章道

まてりあ, 34(3), p.328 - 331, 1995/00

日本金属学会で次世代文明の発展にはどのようなベースメタルが不可欠か、そしてそれらを開発するにはどのようなアプローチが最適かなどを模索する目的で、「夢の金属へのアプローチ=基礎研究と高性能化=」が特集された。本論文はその中の一つで、原子力材料の観点からその問題点とそれらを解決するための新しい発想について解説したものである。

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